所得税額の計算に関する問題
2023年5月4日
問、
Bさんの今年の課税所得は330万円でした。他に所得がなく、その後の控除もないものとして、Bさんの今年の所得税額はいくらになるでしょうか。次から選んで下さい。
① 232,500円 ②247,500円 ③330,000円
回答
所得税を計算する場合は、収入から必要経費と損失、所得控除を差し引いた金額が、課税の対象(課税所得)になります。
これをわかりやすく解説すると、次のようになります。
1.収入―(必要経費+損失)=所得金額
その年の全ての収入から、必要経費と損失分や赤字分を差し引いたものが所得金額になります。
必要経費とは、商品を販売するときの商品の原価や販売費、諸経費をいい、その他に、会社員の給与所得控除や、公的年金を受け取っているときの公的年金控除も、必要経費と同様に認められています
2.所得金額-所得控除=課税所得
所得金額から所得控除を差し引いたものが、実際に課税される課税所得になります。
所得控除とは、病院に入院したときの医療費控除や、配偶者を扶養しているときの配偶者控除など、生活上の支出に配慮して控除されるものです。
この所得控除は15種類あり、それぞれ一定の条件を満たしていれば、所得から控除することができます。
3.課税所得×税率=所得税額
課税所得に税率をかけると、所得税額がでてきます。
所得税率は以下の表の通りです。この所得税率は、所得が多くなるほど税率が高くなる”超過累進税率”になっています。
課税所得 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | - |
195万円超~330万円以下 | 10% | 9万7,500円 |
330万円超~695万円以下 | 20% | 42万7,500円 |
695万円超~900万円以下 | 23% | 63万6,000円 |
900万円超~1,800万円以下 | 33% | 153万6,000円 |
1,800万円超~ | 40% | 279万6,000円 |
*課税所得の1,000円未満の端数は切り捨て
この表に当てはめて計算しますと、3,300,000×10%‐97,500=232,500となり正解は①となります。
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